某月 某日 気温11度
え〜、毎度馬鹿馬鹿しいお話を一席。
人間、歳をとりますってぇと、段々と愚痴っぽくなってきたりいたしますなぁ。中には愚痴を通り越して、なんでもないことに文句つけたり、悲観したりいたしまして、誠に困ったものでございます。
ここにも一人、そんなご老人がおりまして、歳は80前後になりますでしょうか?毎日のように店に買い物に来ては、まぁー、とかく文句を付けたがる。
しかもその喋り方ってぇのが、ゆっくりとしたしゃがれ声と高音と来てるもんですから、まるで伝説の落語家、柳家金語楼師匠とソックリなんでございます!
え〜、毎度馬鹿馬鹿しいお話を一席。
人間、歳をとりますってぇと、段々と愚痴っぽくなってきたりいたしますなぁ。中には愚痴を通り越して、なんでもないことに文句つけたり、悲観したりいたしまして、誠に困ったものでございます。
ここにも一人、そんなご老人がおりまして、歳は80前後になりますでしょうか?毎日のように店に買い物に来ては、まぁー、とかく文句を付けたがる。
しかもその喋り方ってぇのが、ゆっくりとしたしゃがれ声と高音と来てるもんですから、まるで伝説の落語家、柳家金語楼師匠とソックリなんでございます!
「お〜い、こりぇはこんなに安いのはどういう訳だい?ましゃか、盗品売ってりゅんじゃ〜ありゅめ〜なぁ?」
「この前あんたんとこで買ったラヂオ、すぅぐ壊りぇたよ〜。あんたんとこは不良品売ってもうけてんのかい〜?」
そういった憎まれ口を来る度来る度するもんですから、さすがにキンゴローさんに対しては、従業員皆おかんむりになっちまいました。
そんなある日、休憩の兼ね合いでレジが3台のうち2台しか空けられませんで、しかも丁度レジにお客さんが列をなして並んでいる時でございます。
買い物に来ていたキンゴローさん、閉まってるもう1台のレジカウンターに商品を置いてず〜っと待ってるんですなぁ。
そのうち、自分より後に来たお客さんの会計しているのを見てキンゴローさん、
「お〜い!こっちが先だろぉ?こっち来て、さっさと会計してくれ〜ぃ」と、大声でいうもんですから、レジに入ってあくせくしながらワタシもキンゴローさんに
「お〜い!こっちが先だろぉ?こっち来て、さっさと会計してくれ〜ぃ」と、大声でいうもんですから、レジに入ってあくせくしながらワタシもキンゴローさんに
「そっちのレジ開いてないんで、スイマセンがこっちでお会計お願いできますか〜?」
するってえとキンゴローさん、「アンタんとこはにゃにかい?お客の買う商品の中身見て会計の順番決めてるのかぇ?」と、勝手な事言ってくるもんですから、カチンと来ちまいまして、ついつい「お客さん」に対して言っちまったんですなぁ。
「オジサン!いまそっちのレジ、人いなくて開けられないの!だからこっちに来てほしいのよ!オジサン、わかった?!」
こうワタシがまくし立てたもんですから、さあ大変!言った本人のワタシも「マズイ!」と思ったんですが、後の祭りでございます。
「オジサン!いまそっちのレジ、人いなくて開けられないの!だからこっちに来てほしいのよ!オジサン、わかった?!」
こうワタシがまくし立てたもんですから、さあ大変!言った本人のワタシも「マズイ!」と思ったんですが、後の祭りでございます。
キンゴローさん、顔を真っ赤にして、「キンゴロー節」を封印し、フツーの人がしゃべるイントネーションで怒鳴りつけたのでございます。
「無礼者!お客に対してオジサンとは、どういう口の聞き方じゃ!!」
「ま、誠に申し訳ありません…」
キンゴローさん、怒りが収まる気配がございません。
「無礼者!お客に対してオジサンとは、どういう口の聞き方じゃ!!」
「ま、誠に申し訳ありません…」
キンゴローさん、怒りが収まる気配がございません。
「ワシはこの店に何十年も通っとるが、そんな非礼を一度も受けたことありゃせんぞ!しかもお前さんみたいな青二才にオジサンなどと気安く呼ばれる筋合いはコレっぽちもないわーっ!!」
この店出来てまだ四、五年しか経ってないんですけど…と、喉元まで出掛かったのをグッとこらえ、ココは穏便に収めるため必死に謝まり続けております。
この店出来てまだ四、五年しか経ってないんですけど…と、喉元まで出掛かったのをグッとこらえ、ココは穏便に収めるため必死に謝まり続けております。
「お客様に失礼な言い方をいたしまして誠に申し訳ございませんでした…」
「うるさい!もういい!」
キンゴローさん、そうワタシに怒鳴りつけると出口に向かってスタスタと…とはいきませんで、ゆっく〜りと出口に向かって歩いて行きます。が、まだまだ怒りが納まりそうにありません。ワタシはただただキンゴローさんの出て行くところを、謝りながら見届けておりましたが、心の中ではほんの少し、「仕返し」した気持ちになっておりました。
「アー…オレとしたことが…お客さんに対してあんな言葉遣いしちまった…でも、日頃からあの人には迷惑してたんだ…これぐらい少しは "お返し" してやんないとな!」
と、心の中でつぶやいとりましたら、突然キンゴローさん、こっちを振り返ったんですなぁ!
思わずギクッ!「アレ?!オレの心の中で思ってること、わかっちゃた?!」
すると、キンゴローさん、またまたワタシに向かって怒鳴り声!
「お客さんに対してオジサンとは、まったくどういう口の聞き方じゃー!!せめて・・・」
せめて・・・?
「お兄さんと言えーっ!お兄さんと!!!」
お兄さんとは言えないねぇ〜…
お後が宜しいようで♪
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